マレーシアの物価は日本と比べて安い？私の現地生活費も公開【マレーシア移住・駐在予定している人向け】

 

 

 

Malaysia駐在もしくは移住を予定されている方にとって，現地での生活費は気になりませんか？

 

本記事では次のような疑問にお答えするように書きました．

 

 

Malaysia駐在歴3年でKuala Lumpur在住の私が現地生活者の目線で，日本と比べてMalaysiaの物価がどのくらいの水準かをご紹介します．

 

本記事は次の方に向けて書きました．

 

Malaysiaの世帯平均年収は日本の約3分の1ですが，物価は年々上昇を続けておりモノによってはMalaysiaで買うよりも日本の方が安いです．

 

 

生活費の項目別に紹介していきます．一例として，私の実際のMalaysia生活費も公開していますが，一人暮らしで家賃こみで15万円ほどです．

 

Malaysiaでの物価について具体的な数字をなるべくお伝えするようにします．

 

記事の最後までお付き合いください．

 

Malaysiaの物価は安くないけど，節約はできる

 

私がMalaysiaに赴任する前に，「Malaysiaの物価は日本の3分の1」と周りの同僚には聞いていました．

 

しかし実際赴任をしてみると「Malaysiaの物価は思ったほど安くはない」というのが私の実感です．

 

 

Malaysiaに来てから初めて1人で外で食べた本格インド・カレーのランチがRM 25（日本円 650円）で，その時は私は驚きました

 

 

Malaysiaの物価上昇 +1%以上で推移

 

Malaysia経済はインフレが継続している国です．

 

私がMalaysiaに住んでいた3年間という短い期間でも，物価が毎年上がっていることを実感します．

 

 

実際，Malaysiaの物価は毎年どれくらい変化しているのでしょうか？

 

 

Malaysiaの過去5年間分のCPI（消費者物価指数，Core Pirce Index）の推移は次のグラフになります．

 

 

飲食店の値段はCPIの平均1-2%以上の高い率で上がっているように思います．

 

去年までRM 15のランチが突然RM 18に値上がりしています．

 

レストランのメニューを見ると値段の上にシールで新しい値段を貼っているところをよく見かけます．

 

数年Malaysiaで暮らしていると，Malaysiaのインフレを体感するようになります．

 

 

日本に長く住んでいるとデフレに慣れているので，毎年物価が上がるMalaysiaに住むと価格が上がることが新鮮に感じます．

 

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Malaysia人の平均世帯年収は224万円

 

Malaysiaと日本の2019年の世帯収入を比べると次の結果となります．

 

 

Malaysiaと日本の世帯平均年収の差は約2.5倍あります．

 

Malaysiaの世帯年収中央値は日本の約3分の1です．一方で，物価は3分の1ぐらいMalaysiaは安いわけではないので，Malaysia人個人は貯蓄をするのに難しい環境です．

 

Malaysiaで安いと思うもの

 

Malaysiaに移住して，現地で安いと感じるものは次です．

 

安いものの特徴としては，「人件費が商品・サービスの大半を占める」「地産のもの」であることです．

 

 

深夜まで同僚と食事をしていても，配車サービスGrabでRM 20（日本円 520円）を支払えばすぐに帰宅できるのでMalaysiaでは「終電」という概念を忘れてしまいました．

 

 

Malaysiaの人件費の安さを感じる一方で，Malaysiaに長く住むほど安い人件費に潜む社会の歪ゆがみを感じることになります．

 

例えば，Malaysiaで住むコンドミニアムの家賃は安いですが，なぜこんな値段で提供できるのかを考えると奥の深い問題に行き着きます．

 

Malaysiaで高いと思うもの

 

逆に日本に比べてMalaysiaで高いと思うものは次です．

 

 

特徴としては，「輸入してきたもの」「おしゃれな雰囲気のもの」です．

 

お酒は酒税のために割高となっており，友だちとお酒を飲みながら夕食を一緒にするとRM 100（日本円 2,500円）以上は覚悟しなくてはなりません．

 

日本と比べたMalaysiaの物価

 

Malaysiaで生活する上で，重要な出費項目について日本と比べて高いのか，安いのか書きます．

 

家賃：7万円でプール・ジム付きの広い部屋に住める

 

家賃はMalaysiaの方が日本よりも割安です．

 

「割安」と表現していることは，日本と同じ値段を払えばMalaysiaでは広い部屋を借りられて，高層階・プール・ジム・警備員付きの高層階の部屋に住めることができることが背景にあります．

 

 

 

 

 

日本で同じ条件（同じ広さでプール・ジム付き）を探そうとすれば，物件自体限られて，家賃は月20万円以上は覚悟をしなければなりません．

 

 

	Malaysia	日本（東京23区）
家賃7万円/月	2LDK 100平米＋プール・ジム	1K 20平米

 

 

電気代：エアコンを使わなければお得

 

私の電気代は月にRM 20（日本円 520円）です．私は普段エアコンを使わないのが電気代圧縮の成功の秘訣です．

 

	Malaysia	日本
一人暮らしの電気代/月	RM 20（520円）	3,000円

 

Malaysiaは年間を通して日中の平均気温30度を超えますが，風が涼しいので天井に備え付けられた扇風機のみで過ごすことができます．

 

 

一日中エアコンを使う同僚に聞いたところ，月の電気代はRM 350（日本円 9,000円）ほどだそうですので，日本と同じくらいの電気代です．

 

 

 

水道代：安いけれど，水道水は飲めない

 

私の水道代はRM 10（日本円 260円）です．

 

	Malaysia	日本
一人暮らしの水道代/月	RM 10（260円）	1,500円

 

Malaysiaの七不思議の一つなのですが，なぜこんなに水道代が安いのでしょうか．

 

 

ガソリン代：産油国ならではの特価

 

Malaysiaは産油国ということもあり，Malaysia国内のガソリン代は日本に比べて3分の1の値段です．

 

	Malaysia	日本
レギュラー・ガソリン	RM 2.05/ℓ（54円/ℓ）	155円/ℓ

 

Malaysia政府がガソリン価格に対して補助金を出していることも，Malaysiaのガソリン価格が低い理由です．

 

私の友だちがMalaysiaに遊びにきた時も，ガソリン代の安さに驚いていました．

 

日本で買うミネラル・ウォーターの方が，Malaysiaのガソリンよりもリットル当たりの値段は高いですね．

 

普段，車を運転をする人は安いガソリン代の恩恵を直接受けることができます．

 

車を運転しない方も，配車サービスGrabを利用すると安い値段で利用できることは，ガソリン代の安さが理由の一つになっています．

 

 

 

Malaysiaでは車が日常的な移動手段となっているため，ガソリン価格に対する感度が非常に高いです．

 

食材費：地元の野菜・果物は安くて新鮮

 

スーパーで買う野菜は全般的に安いです．Malaysiaは物価が安いと感じるのは，野菜，果物，鶏肉を買う時です．

 

特に果物は現地で採れたものなので，安いうえに新鮮で美味しいです．

 

 

イスラム国家のMalaysiaでは，イスラムで口にすることを禁止されている豚肉の流通が限定的ですが，市場で買い物をすると日本と同じくらいの値段で購入することができます．

 

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日本の果物（ぶどう，桃，メロン）はMalaysiaでも輸入品として販売されているので手に入りますが，日本で買うよりも数倍値段が高いです．

 

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アルコール代：これを機に休肝日を増やす？

 

酒税が高いためにMalaysiaで買うアルコールは日本で買うときの2倍以上の値段になります．

 

 

 

ビールはMalaysia国内でも生産をしているので少し高い値段で買えますが，輸入種（ウィスキー，焼酎など）は3倍以上の値段になります．

 

	Malaysia	日本
ウィスキー 750ml	RM 200（5,200円）	1,200円

 

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外食費：B級グルメが好きなら節約

 

外食費は，「現地の人が食べるお店で食べれば安い」です．

 

 

RM 15（日本円　400円）払えば，美味しい料理をお腹いっぱい食べることができます．

 

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Malaysiaの同僚と食事にいくと，地元の美味しい料理店を教えてもらえるだけでなく，あまりお酒を飲む人がいないためお酒抜きの食事会となり，外食費も安く済みます．

 

一方で，おしゃれなカフェ，日本料理店，西洋料理店に足を踏み入れた瞬間に，Malaysiaでも値段は日本以上になります．

 

おしゃれなカフェでブランチを楽しむと，値段はRM 40，日本円換算で1,100円．

 

おしゃれなカフェ，日本料理店は美味しいのですが，同じ値段を払えば，日本だったらもっとお手頃な値段で食べられるだろうなという疑念が頭をよぎってしまいます．

 

 

教育費：インタースクールは日本と同じくらい高い

 

Malaysiaでの教育費について学費を調べてみました．

 

日本人学校とインター校の学費をまとめました．インター校以外に，地元の学校に子どもを通わせるという選択肢があり学費はさらに安くなります．

 

	日本人学校	インター校
入学金	RM 1,130 （3.3万円）	RM 3,000 - 20,000（7.8万 - 52.2万円）
年間授業料（小学校）	RM 13,560（35.3万円）	RM 12,000 - 75,000（31.3万 - 200.0万円）
年間授業料（中学校）	RM14,280（37.3万円）	RM 20,000 - 100,000（52.2万 - 261.0万円）

 

 

Malaysiaの日本人学校であれば，東京都内の私立小学校・中学校よりは学費が安いです．

 

インター校は選択肢が多いので学費も幅がありますが，総じて日本よりも安いという印象は受けませんでした．

 

私の1ヶ月生活費：家賃込みで15万円くらい

 

私のMalaysiaでの生活費を公開します．

 

海外移住を検討していて，Malaysiaでの生活費が気になる方はぜひご参考ください．

 

 

日本で生活していた時と比べて生活費がどう変化したかを紹介します．

 

2021年5月の生活費

 

2021年5月の生活費の前提は次となっています．

 

 

私の1ヶ月の出費は，RM 2,428（64,443円）でした．

 

2021年5月 生活費	RM	日本円
食材	RM 719	¥ 19,082
外食	RM 952	¥ 25,266
交際	RM 0	¥ 0
日用品	RM 20	¥ 531
書籍・学習費	RM 371	¥ 9850
電気・水・ガス	RM 50	¥ 1,327
通信費	RM 198	¥ 5,255
その他	RM 118	¥ 3,132
合計	RM 2,428	¥ 64,443

 

家賃は会社負担なので，今住んでいるコンドミニアムの相場価格を加算すると次の結果となります．

 

 

日本で住んでいた時に比べて月15万円の節約？

 

私は日本に住んでいたときは月に22万円前後の出費がありましたので，Malaysia駐在員となったことで出費は3分の1となりひと月当たり15万円近くの節約となっています．

 

Malaysiaでの出費が3分の1となった理由は，Malaysiaの物価が３分の1という理由ではなく，海外駐在員の特権を生かした結果と言えます．

 

Malaysia駐在員として1年間にどれくらい貯金できるか，ご興味のある方は次の記事をあわせてお読みください．

 

 

節約の秘訣：娯楽が少ない

 

Malaysiaの物価は安くないですが，「Malaysiaは節約しやすい」国だと思います．

 

理由は，Malaysiaは総じて娯楽が少ないことです．

 

娯楽が少ないので散財をする機会が減り，節約がしやすいです．

 

武漢肺炎による行動制限令（MCO）が発令されたときは，強制的に家に閉じ込められてお金が使いたくても使えませんでした．

 

行動制限令は例外にしても，Malaysiaでは宗教的な理由もあり娯楽施設が少なく，あまり散在をしないですみます．

 

まとめ：物価は安いけれど，日本と同じ生活を求めると出費は変わらず

 

Malaysiaの物価を日本と比較してみました．

 

人件費が大半を占める商品・サービス，野菜・果物・石油のように地産のものは比較的安く手に入ります．

 

一方で，輸入してきたものは日本で買うよりも高くなる傾向にあります．

 

日本と同じような生活水準をMalaysiaで求めると割高になります．

 

上手くMalaysia現地のものを取り入れながら生活を変化させていくと，生活費は安くおさえられます．

 

総じて娯楽が少ないので，無理に節約を意識しなくても自然に節約ができでいるなんてことも期待できます．

 

ここまで本記事をお読みいただきありがとうございます．

 

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