マレーシア一般

2回目のCMCO 3日目,遠のく旅行でAirAsiaは経営危機に

2020年10月17日

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こにゃん
こんにちは,こにゃん(@こにゃん)です.

本日2020年10月16日は,Klang Valleyで施行された2回目のCMCO 3日目の金曜日になります.

普段のように,せっせと早めに仕事を終わらせて,明日からの週末にホッと一息です.

 

明日10月17日から,CMCO2.0以降初めての週末ですが,外出していいのか悩みます.

 

Klang Valleyでの2回目CMCO(条件付き行動制限)が施行されて3日経とうとしています.

1週間前の10月10日,最大の輸出入の拠点であるPort Klangを含むSelangor州Klang地区にCMOCが10月9日から施行されると発表がありました.

The Star: Covid-19: Conditional MCO only for Mukim Klang; Port Klang, other areas not affected

 

Port Klang封鎖となると,物流が停滞して製造業,卸売業含めて経済活動に大きな影響があると,先週時点では慌てていました.

結果として,KlangのCMCO実施は物流を含めて通常の経済活動には大きな影響を与えませんでした.

 

今週10月12日(月)Malaysia政府が,急遽CMCOをKlang Valley(Kuala Lumpur,Selangor州,Putrajaya)に発令しました.私の職場を含む生活圏が一挙に行動制限区域に指定されて混乱しました.

飲食店の営業時間が6:00-18:00に制限されるとう政府高官発言もあり,厳しい行動制限になることを覚悟していました.

政府がCMCOの具体的なSOP(遵守基準)を提示しない中,CMCO実行前日10月13日(火)になって,SOPの一部が公開されて,思ったほど厳しくないことがわかりました.

 

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今日は街中のHawker centre(野外飲食店街)で食事をしましたが,お客さんの数は少ないものの通常営業をしていました.

休暇に関する個人的な問題は,州境を超える移動ができないので国内旅行も大きく制限されることです.

本当に,10月末のDiwali(Hindu教光の祭り)の休暇どう過ごしていいか,悩んでいます.

 

AirAsiaも経営危機に

旅行といえば,気になるのは航空業界の経営状況.

AirAsia Japanの事業撤退

Malaysia LCC(Low Cost Carrier 格安航空会社)のAirAsiaは新型肺炎の影響で航空便が激減して経営が苦境に立たされています.

 

ポイント

2020年10月5日,AirAsia Japanは日本の国土交通省に届け出を提出し,12月5日で日本国内のLCC事業から撤退することを発表しました.

 

1度目の日本進出は不作為の結果となったAirAsia.

2度目の日本参入では,中部空港をhubとした国内線3路線,国際線1路線(中部-台北)まで路線を拡張していました.

新型肺炎の影響が深刻で経営の先行きが見通せない中,撤退を決めた日本航空会社としては第1社目となりました.

Traicy: エアアジア・ジャパン、日本撤退を正式発表 12月5日付けで

 

AirAsia Japan以外の事業AirAsia,AirAsia Xなどの日本行き国際路線については継続する予定です.

 

AirAsia本社も資金繰り厳しく,政府補償 RM1 bil.(250億円)借入

Klang ValleyのCMCOで混乱している中,更にAirAsia Groupは,10月13日RM1 billion(日本円  約250億円)を借り入れることを発表しました.

 

借入金RM1 billionのうち80%は,Malaysia財務省の保証がついます.

Malay Mail: Report: AirAsia to get RM1b loan with 80pc government backing

AirAsia Japanの撤退にみるように,AirAsiaの財務状況は非常に悪そうです.

借入金で一時的なcashは確保できるでしょうが,先行きは明るくありません.

 

AirAsia Group従業員24,000人のうち,10%を6月初旬に解雇しています.

10月に追加で10%従業員の雇用削減をするとTan Sri Tony Fernandes最高経営責任者はinterviewで答えています.

 

まとめ

会計年度2019年のAirAsia Groupの本業からの売上は,RM 11.5 billion(日本円 2875億円)です.2019年度の税引き前利益は,RM521 million(日本円 130億円)の損失でした.(参照先:AirAsia 2019 Annual Audited Accounts

 

今回のAirAsia Groupの借入RM1 billion(日本円 250億円)の規模は,売上費10%程度です.

国際線数が大幅に下がっていることを考慮すると,借入額は減った売上(正確いうと固定費)を賄うのは困難です.

 

本当にAirAsiaは存続可能なのでしょうか?

 

国際線の回復が望み薄の中,国内旅行だけが頼りでした.Malaysia国内線の40% 以上のshareをもつAirAsia.

国内旅行が回帰すれば,安定した復興財源になり得るはずでした.

 

Malaysia政府がKlang Valley,Saba州に対してCMCOを発令したことから,Malaysia国民の旅行は再度制限されます.

今後も,国民は政府がいつMCOを発令するかわからない中,旅行へ行く心理は底冷えするでしょう.

 

政府主導のMCOで旅行業界は官製不況の様相を一層帯びてきました.

AirAsiaの借入金の80%は財務省が保証するとありますが,政府も航空業界の経営危機の一端をになっていることを認識しているように察します.

 

Malaysiaから日本の"GoTo campaign"を見ていると,制度設計に綻びがあり不正受給の問題はあるものの,概ね旅行業界にお金が流れているように見えます.

"GoTo campaign"を通して,感染が拡大したという報告も見当たりません.

 

旅行に行く人だけを優先する政策よりも,消費税減税の方が公平に政府の補助が行き渡るとは思います.

しかし,人の消費行動は”移動”によって生まれるので,旅行を促進することで人の流れを生み出していることは経済刺激に効果的に働くのではないでしょうか.

 

Malaysia政府は,緩和するどころか,むしろ活動制限を厳しくしています.

感染症を「正しく恐れる」ことを国民に示して,国内経済復興に尽力することを政府に期待します.

AirAsiaのUnlimited Pass RM399(日本円 約1万円)を購入しましたが,週末を含むflightの予約ができませんでした.結局,乗り放題は一度も使えずAirAsiaへの献金となりました…

 
こにゃん
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